犬が散歩中に足を引きずる?愛犬の歩き方がおかしいときに注意したい病気
愛犬との散歩中に「何だか歩き方がおかしいような…よく見ると足を引きずって歩いている?」…そんな場合に考えられる病気は、自然に治るものから命にかかわる深刻な病気まで、いろいろとあるようです。足を引きずる場合だけでなく、足をしきりになめてかばうしぐさや、おかしな座り方にも注意が必要です。
今回は、愛犬の歩き方などのしぐさがおかしいときに考えられる病気についてご紹介します。
まずは具体的な症状と状況を確認
歩き方がおかしくなった原因を特定するため、まずはどんなときに、どの足を引きずるのか、いつから引きずっているのかを確認しましょう。例えば、「散歩の帰り道から、後ろ足を引きずり始めた」「走り回っているときに、急に前の足を引きずるようになった」「寝ていて起きた後、しばらくの間足を引きずる」などです。
また、引きずり方はどうでしょうか?「まったく足を地面につけない」「足を地面につけたままで、力が入らない」などの様子がないかどうか確認してください。そして、「触ると痛がる」「触っているのに気づいていない」など、触ったときの様子も確認します。
原因の多くはちょっとしたトラブル
よく見られるのは、「何かを踏んでしまったことで足の裏を傷つけた」「体重のかけ方を間違って爪が折れてしまった」「足の腱をひねって捻挫した」など、ちょっとしたトラブルが原因でケガをしているケースです。これらは比較的軽症で、気づかないうちに自然に治癒することも多いようです。
また、太っている犬の場合、じっとしているだけでも膝や足全体にかなりの負荷がかかっていますから、うれしくて飛んだり跳ねたりしたり、びっくりしてちょっと暴れただけでも大きな衝撃となり、関節を痛めることがあります。そのまま放置すると慢性的な関節炎になってしまうため、愛犬が太ってきたら、変わった様子がないかどうか、普段から観察してみましょう。
歩き方が変わったときに原因と考えられる病気
外的な要因だけでなく、遺伝や内的要因による病気の場合もあります。犬が足を引きずっていても、原因が足にあるとは限りません。犬の様子がおかしいと思ったら、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
遺伝的な病気
ポメラニアンやマルチーズなど、改良された品種や小型犬に生まれつき多いのが膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼です。膝にある骨やじん帯の形成不全によって膝蓋骨が外れてしまう病気で、癖になるとあまり痛みを伴わずに簡単に外れてしまうようになります。
その他、ラブラドールレトリバーなどの大型犬の場合は股関節形成不全や初期の骨肉腫、小型犬では品種によって大腿骨頭(だいたいこつとう)の壊死や関節リウマチなども足を引きずる原因として考えられます。これらは引きずり方や痛みなどが、徐々に進行していくことが多い病気です。
外的要因の病気
椎間板ヘルニアは、腰に慢性的に負荷がかかる体型であるダックスフンドがかかりやすい病気です。他の犬種であっても、事故で椎間板を傷めたり肥満で体重の負荷がかかったりしている場合にも起こります。
脊椎神経の圧迫が軽い段階では、足のしびれから犬が足を引きずる症状が見られます。ひどくなると足の感覚が麻痺して、立つことや排尿なども困難になります。
グレイハウンドのようにスリムでしなやかな犬種の場合は、骨自体も細いために自分の激しい動きによって骨折することがあります。
おわりに
犬が散歩中に足をひきずるようになったけれど、時間が経ったらいつのまにか普通に歩けるようになっていたという場合は、心配ないことが多いでしょう。しかし、病院で検査した結果、何らかの病気が見つかる可能性もあります。普段から犬の歩き方をよく観察し、少しでもおかしいな?と感じたら早めに動物病院で診察してもらうことが大切ですよ。
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