10歳のチワワが気を付ける病気と健康診断について解説
チワワは長年にわたって日本での人気上位にいる犬種です。
家庭犬として長く愛されているチワワは長生きできる品種でもあり、平均寿命は12-18歳というデータがあります。
つまり、チワワは10歳以上の高齢期に入ることがとても多いということです。
高齢期のチワワは様々な病気が見つかることが多くなってきます。
この記事では、高齢期のチワワについて解説し、多くみられる病気と歯の健康、お勧めの健康診断について解説します。
正しい知識を持って、愛犬チワワの健康寿命を伸ばしましょう。
10歳のチワワは人の56歳
10歳のチワワは人間の年齢に換算すると56歳であると言われています。
人間も健康寿命が伸びているので、56歳は元気な方が多いですね。
チワワも同様で、毛並みや体型にもあまり変化はなく、10歳でも年をとったなという印象は少ないでしょう。
しかし10歳のチワワには隠れた病気や、見えない痛みなどが始まっていることが多いです。
人と同様にチワワでも、しっかりとした症状が出る前から病気を発見し、治療を開始した方が寿命が長くなります。
10歳のチワワに多くみられる病気について以下に解説しますので、似たような症状があった時にはすぐに検診に行くようにしましょう。
10歳のチワワに多い病気
高齢期のチワワに多い病気として有名なのは心臓病と気管虚脱、関節炎です。
このうち気管虚脱(きかんきょだつ)は咳が出るという分かりやすい症状が出ますが、心臓病と歯周病は最初は無症状のために、何も問題がないように見えてしまいます。
しかし心臓病と歯周病は、症状がしっかりと出ることには重症になってしまっています。
そのため、無症状のうちからケアを開始しておくことがとても大切です。
チワワの心臓病
高齢のチワワに多い心臓病は僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)です。
これは心臓の中の僧帽弁(そうぼうべん)と言われる弁がしっかりと閉まらなくなってしまうことが原因で、閉まらなくなった弁から血液が逆戻りしてしまうためにうまく全身に血液が押し出せなくなる病気です。
原因は様々ですが、最近では歯周病が大きな要因になっていると言われています。
僧帽弁閉鎖不全症は最初は何も症状はなく、弁での血流の逆戻りがあるだけなので、本人にも全く自覚症状はないでしょう。
初期では生活に何の変化もないことが多く、たまたまワクチン接種などで受診して聴診されたときに獣医師から「心雑音(しんざつおん)がありますね」と言われて初めて気づかれます。
この初期の段階で気づかれずに、そのまま心臓病が悪化してくると、疲れやすくなったり咳が出てきたりという小さな症状が出てきます。
さらにそのまま心臓病に気づかれないまま重症になってしまうと、咳が止まらなくなり、肺に水が溜まって呼吸困難になり、最後は血を吐いて亡くなってしまうこともあります。
心臓病は獣医師から「心雑音がありますね」と言われた時に「詳しい心臓の検査をしましょう」という提案を見逃さないことが大切です。
この時に「また次にします」とならずに、「心臓の検査はいつが良いですか?」と検査を進めていくようにしましょう。
チワワの気管虚脱(きかんきょだつ)
気管とは口から吸った空気が通る管で、口から肺までをつないでおり、そこに刺激が加わると咳が出るという仕組みです。
小型犬はもともと気管が細いので、少しの刺激でも咳が出やすい傾向にあります。
気管虚脱は、その気管という空気を通す管が狭くつぶれてしまう病気で、必ずしも高齢ではなく、若いうちから発症してしまうチワワもいます。
しかし軽度な気管虚脱は大きな問題や症状もなく過ぎていき、高齢期になって肥満や筋力の衰えなどから咳などの
症状が酷くなることが多いです。
気管虚脱はどれくらい気管がつぶれるのかによって症状も変化しますが、軽度の気管虚脱では無症状であることも多いですし、時々咳が出るけれど悪化もしていないので、飼い主さんが気にしていないケースも多いです。
逆に重度な気管虚脱では、咳が常に出て、呼吸音がガーガーなり、呼吸困難で舌が青くなることもあります。
重症なケースでは呼吸器専門の病院で外科手術を受けなければならないのですが、多くは軽症なので、飲み薬やネブライザー、ダイエットなどで対応していきます。
咳が出ているなら、一度は胸のレントゲンを撮ってもらいましょう。
レントゲン検査はワンちゃんに負担もなく、時間もかからないので推奨できます。
チワワの歯周病
歯磨きを毎日実施できているチワワであれば問題になりにくいのですが、歯磨きの習慣のないチワワであれば10歳になったころには歯周病になっています。
歯周病は歯肉と歯根に炎症が起きている状態で、軽症であれば口臭が気になったり歯肉が赤い程度の問題ですが、重症になると顎が腫れあがったり、目の下あたりに穴が開いて、そこから膿(うみ)が出てくることがあります。
心臓病の原因になっている可能性が高いとも言われる歯周病なので、定期的に歯科検診を受けて、歯石除去(スケーリング)が必要ではないかを確認してもらいましょう。
歯石が多く付いている歯の歯根部は、酷い炎症が起きてしまっているために歯根が溶けていることがあります。
こうなると歯を抜く処置が必要になります。
腐った歯の根は、体に残しておいても良いことは1つもありません。
「歯を抜くなんて!?」と思われるかもしれませんが、腐った歯によってチワワ本人も痛みをずっと感じていますし、体に悪い物を残すのはチワワの健康寿命を短くすると知りましょう。
10歳のチワワにおすすめの健康診断
10歳になったチワワには隠れた病気も始まっているかもしれません。
症状がしっかりと出る前に、健康診断で病気の早期発見、早期治療を心がけましょう。
■身体検査
視診、触診、聴診、体重測定、体温測定などが一般的な身体検査です。
これらは病気の兆候をみつけるためにとても重要です。
体重が減っていないか、舌が白すぎないか、体表のリンパ節が腫れていないか、などたくさんの情報を得ることができます。
ここで異常が見つかれば、さらに詳しい検査へと進みます。
■血液検査
血液検査は内臓の負担や機能の低下、貧血の有無や炎症の強さを見ることができます。
採血では注射針で少量の血をとりますが、チクッと痛いのは人と同じですので、動物には少し我慢して貰わなければいけません。
それでも貧血がないか、内臓に問題はないかなど、解ることがたくさんありますので、1年に1度の血液検査をうけましょう。
春にはフィラリア予防薬を貰うためにフィラリア抗原の血液検査を行いますが、その時に健康診断の血液検査も実施してもらうと、採血が一度で済むためお勧めです。
まとめ
10歳のチワワは一見すればそこまで大きな変化もなく、年をとっているようには見えない元気な様子であることも多いですが、しっかりと高齢期に入っているということは認識しておきましょう。
高齢のチワワに多い病気として心臓病と気管虚脱、歯周病を紹介しました。
病気の初期の段階では、あまり症状がはっきりと出ないケースが多いですが、悪化すると苦しさや痛みの出る病気です。
上記以外の病気も当てはまることですが、早期発見と早期治療を心がけましょう。
身体検査や血液検査は、チワワにとって大きな負担のない検査にあたりますので、健康診断として元気であっても年に1回は受けることがお勧めです。
松波動物メディカル通信販売部本店公式ブログ
最新記事 by 松波動物メディカル通信販売部本店公式ブログ (全て見る)
- 猫の便秘に要注意!予防と対策を知ろう - 2024年11月21日
- 犬猫の療法食の効果と意外な落とし穴とは? - 2024年11月11日
- チワワの子犬が家にやってきた!こんな時どうする? - 2024年11月8日