老犬のご飯はどこに気をつける?寝たきり犬の食事介助のポイントとは
子犬の頃から一緒に暮らしてきた愛犬も、老犬と呼ばれる年齢にさしかかったというご家庭もあるでしょう。老犬になると、体力だけではなく食欲も落ちてしまうため、ご飯には特に注意しなければなりません。
そこで今回は、老犬や介助が必要な寝たきり犬に食事をあげる際のポイントをご説明します。
老犬に与えるべき食事
低カロリー
老犬に食事を与える際にまず気をつけるべきことは、食事のカロリーが高すぎないことです。年齢を重ねると犬も人間と同じく若いときほどカロリーを消費しないため、愛犬が欲しがるからといって高カロリーの食事を与えていたら、あっという間に肥満になってしまいます。肥満になると、足腰や心臓など体に負担が掛かり、重大な病気につながる危険性もあるため、食事のカロリーは十分気にしてください。
タンパク質・食物繊維
犬が必要とするタンパク質の量は、人間のおよそ4倍といわれており、老犬になってもそれは変わりません。老犬になると運動量が減るからといって、必要な栄養素が少なくなるわけではなく、むしろタンパク質不足になると衰えた筋肉ですら保てなくなります。
また、運動量が減ることから老犬は便秘にもなりやすいため、食物繊維が入った食事をあげることも大切です。しかし、中には噛む力が衰えている犬もいるでしょう。そのような場合は犬用のサプリメントを活用する方法もあります。老犬の食事について心配なときは、獣医さんに尋ねるのも良いでしょう。
寝たきり犬に食事をさせるためのポイント
寝たきりの犬に食事を与える際は、食事が喉に詰まることを防ぐために寝ている状態のまま食べさせないようにしてください。クッションなどを膝の上に置いて、その上に体を預けさせるようにすると、スムーズに喉を通りやすくなります。
また、寝たきり犬は噛む力が非常に弱いため、柔らかいお団子状の食事やスープなどを少しずつ、なるべく喉の奥の方に届けるイメージで与えると良いでしょう。飲み込んでいるかどうか、目で確認しながら少量ずつ与えていくことがコツです。介助用のスプーンや食器などのグッズもあるため、食事の介助が必要な場合はチェックしてみても良いかもしれません。
噛んだり飲み込んだりする力がない場合は、シリンジを使って流動食を与えてあげるようにしましょう。ハチミツの容器は先端についたチューブの穴が大きめで詰まりにくいため、流動食を与える際にシリンジの代わりに使うことができます。
愛情を忘れずに介助する
食事以外にも、老犬の介助をする際に気をつけたいポイントをご紹介します。
外の空気を吸わせる
短時間の日光浴やお散歩をさせることも必要です。自力で歩けない場合は抱きかかえて、近所へ出かけてみてください。家の外に出すことが難しい場合は、ベランダや庭先にビニールシートを敷いておく方法でも大丈夫です。
基本的な体調管理
当然ではありますが、室内の温度や体温調節にも気を配るようにしましょう。特に夏場は水分補給もこまめに行うことが大切です。また、老犬は歯も弱くなって虫歯になりやすくなるため、歯みがきも丁寧にしてあげましょう。
老犬を介助する上で最も大切なことは、常に愛情を持って接することです。犬は頭が良い動物です。愛情を持って接することで、犬はその気持ちを敏感に感じ取り、頑張って長生きをしようと思ってくれます。老犬の介助を上手にしてあげることが愛犬の長生きにつながるのです。
おわりに
犬も人間と同じように、年齢を重ねるにつれて体が衰えていきます。特に、寝たきり犬は自分では体をうまく動かすことが難しいため、飼い主が愛情を持って介助してあげることが大切です。
健康管理を意識して、老犬には低カロリー・高タンパクの食事を、決して喉を詰まらせることがないように犬の体を少し起こして与えましょう。
また、老犬に薬を使用するときは、必ず動物病院のお医者さんに相談されることをおすすめします。1日でも長く、飼い主と老犬が仲良く過ごせるように適切なケアを行っていきましょう。
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