アニマルセラピーとは?アニマルセラピストの資格と仕事内容について
動物と触れ合うことで気持ちが落ち着いたり、ストレスが軽くなったりした経験をお持ちの方は多いことでしょう。そんな動物がもたらす心理的効果を利用した療法が「アニマルセラピー」です。今回はアニマルセラピーの資格と仕事内容についてご紹介します。
アニマルセラピーとは?
アニマルセラピーとは、人間が動物と触れ合うことでストレスを軽減させたり、自信を持たせたりすることを目的とした療法です。高齢者・不登校・引きこもり・小児がん患者などを対象に行われます。犬や馬、イルカのような情緒水準が高いと言われる動物は、人間の喜怒哀楽に共感する能力を持つため、アニマルセラピーで活躍しています。
アニマルセラピーには、医師や獣医師の指導の下に治療として行う「動物介在療法(AAT)」と、教育現場や老人ホームで精神安定を目的に行う「動物介在活動(AAA)」の2種類がありますが、日本では動物介在活動が中心です。
アニマルセラピーで活躍している動物
犬(ドッグセラピー)
犬はしつけがされていれば、無駄吠えをしたり噛み付いたりすることがなく、人間に対して従順なため、セラピーアニマルに向いています。レトリバー、ボーダーコリー、ミニチュアダックス、シェパード・プードル、ミックス犬などが活躍しています。
馬(ホースセラピー)
馬は情緒水準が高く、穏やかで人懐っこい性格のため、馬によるホースセラピーもよく行われています。ホースセラピーの歴史は古く、紀元前400年頃には、ギリシャで負傷した兵士のリハビリのために馬を使ったセラピーが行われていました。
国内では、ホースセラピーとして「障害者乗馬」が盛んです。知的障害者の場合は大型動物と触れ合うことで自信がつく、身体障害者の場合は馬に乗ることで普段使っていない筋肉が使われるなどのメリットがあります。
イルカ(ドルフィンセラピー)
好奇心が強く、人間が海に入ると寄ってきて遊びたがることもあるイルカですが、自閉症や発達障害の子供を中心にドルフィンセラピーが行われています。けがをした仲間をかばう習性を持つイルカは、人間の健常者と自閉症患者を見分けることができ、自閉症患者に対しては優しい態度を取ると言われます。
アニマルセラピストの資格
アニマルセラピストになるために、特別な資格は必要とされません。しかし、スキルを身につけたい場合は、専門学校や通信講座で必要な知識を学び、関連する民間資格の取得をおすすめします。
代表的な資格として、一般社団法人日本アニマルセラピスト協会の「アニマルセラピスト認定」や内閣府認証NPO法人日本アニマルセラピー協会の「アニマルセラピスト資格認定」、一般社団法人全日本動物専門教育協会の「動物介在福祉士」があります。
アニマルセラピストは医療機関・介護施設・動物病院・障害者施設などで働くことになりますが、中でも多いのは老人ホームでの勤務です。アニマルセラピストとして働くことを希望される方は、併せて介護福祉士の資格を取得しておくと良いでしょう。
アニマルセラピストの仕事内容
アニマルセラピストの仕事内容は、動物と触れ合ってもらうことで、人を癒やしたりポジティブな気分にしたりするためのサポートをすることです。
具体的には、老人ホームや病院に動物を連れて訪問し、お年寄りや入院している方に元気を与えます。施設訪問だけでなく、一人暮らしの高齢者の自宅を訪問することもあります。もちろん、トイレ・餌やり・ブラッシング・散歩のような日々の動物の世話も欠かせません。
おわりに
欧米と比較して日本ではまだあまり普及していないアニマルセラピーですが、将来的には大きな可能性を秘めています。アニマルセラピストを目指す場合は、専門学校や通信講座で学び、資格を取ることが近道です。興味がある方はぜひ挑戦してみてください。
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