犬のごはんの回数や時間、量は?初めて犬を飼う人のための食事のキホン
初めて犬を飼うときに、最初に愛犬に教えたいのはトイレと食事の習慣です。
食事は健やかな成長や日々の健康に直結する大切なもの。人間と同じ食事内容ではなく、犬の習慣や体質に合わせた食事の量や回数、フードを与える必要があります。そして犬にとってベストな食事の回数や量は、体の大きさや年齢、体調によって少しずつ変化していきます。
今回は、そんな愛犬のごはんの回数や時間、量などをご紹介します。
理想の食事量や摂取カロリーは体重から求める
犬の食事量といっても、犬種によって体の大きさが異なるため、「1日何グラム」と決まっている訳ではありません。
またドッグフードの種類によってカロリーも異なります。諸説ありますが、1日の摂取カロリーの目安は、体重1キロあたり50〜150キロカロリーといわれています。
高カロリーのフードを与える場合は、1日のカロリーの範囲内に収まるように量を調節する必要があります。
しかし、これは成犬の場合に当てはまる目安です。幼犬の場合は骨格や筋肉、体の組織が急速に発達するため、タンパク質やアミノ酸などの栄養素を中心に成犬の2倍ものカロリーが必要だといわれています。一方、老犬になると運動量が落ちるため、成犬用のカロリーを取り続けると肥満になってしまいます。
ライフステージで食事回数を決める
理想的な犬の食事回数は、幼犬期、成犬期、老犬期でそれぞれ異なります。
犬種にもよりますが、幼犬期は産まれてから1歳程度、成犬期は1〜6歳、老犬期は7歳からを目安としています。
幼犬期は成犬の2倍程度のカロリーが必要ですが、単純に食事を2倍与えればいいという意味ではありません。なぜなら幼犬は消化器官が未発達なため、一度に大量のフードを消化することができないからです。
そのため、生後6ヶ月までは子犬用の高カロリーなフードを3〜4回に分けて与えます。6ヶ月以降は乳歯が生えそろって消化器官も発達してくるため、朝晩2回に回数を減らします。
成犬になっても、引き続き朝夕2回の食事回数をキープします。このころになると、体が十分に発達しているため一度の食事で十分な量を食べられるようになります。
しかし、犬は食事をあまり咀しゃくせず一気に食べようとしてしまう性質があります。
そうするとフードに含まれる栄養が十分に吸収できない場合もあるため、がっついて食べてしまう場合は1食分を小分けしてゆっくり食べさせるように工夫しましょう。
やがて老犬期になると、消化器官の機能が低下し食欲が落ちてきます。その場合、1日の食事回数を3〜4回に増やして、1回の量を減らすようにします。運動量が減って咀しゃく力も弱まるため、低カロリーで消化しやすいシニア犬用のドッグフードに切り替える工夫が必要です。
健康状態や消費カロリーで食事を調整する
犬の食事量を決める際に注意しておきたいポイントは、犬の健康状態と生活環境です。ドッグフードのパッケージ裏面には、「給餌量」が記載されています。これを頼りに食事量を決める飼い主さんも多いようですが、これは標準体重の場合に適応されるということを忘れてはいけません。
肥満傾向がある犬や痩せすぎの犬には、この給餌量表から更に量を調節する必要があります。具体的な食事量は、かかりつけの獣医師に相談しながら決めるようにしましょう。
また室内飼い、外飼いの違いや季節の移り変わりで犬の消費カロリーは大きく変わります。春と秋は過ごしやすく、食欲が旺盛になる季節です。おやつやトッピングを加えるなどの工夫をして、カロリーの取り過ぎにならないように注意しましょう。
おわりに
今回は、初めて犬を飼う人のために、犬のごはんの回数や時間、量の基本をご紹介しました。計算式や一般論から導き出される犬の食事量や必要カロリーは目安量であり、犬の健康状態や気温、生活環境によって量を調整する必要があります。
愛犬の様子をよく観察したり、場合によっては獣医師等に相談したりして健康チェックを続けることによって、食事量を調節する習慣をつけることが大切です。
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