2017.11.13健康

運動能力が高い猫も落下事故で怪我をする?高層症候群とは

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猫の高層症候群高い場所でも軽々と飛び乗ることができる猫。その運動能力の高さから「猫は高い場所から落ちても大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、実際には高層症候群が原因で、大怪我をしてしまう猫が意外とたくさんいるのです。
今回は、猫の意外な行動が招いてしまう、高層症候群の概要やその対策についてご紹介します。

 

猫の“高層症候群”とは?

高層症候群とは「高層症候群」とは、猫が2階以上の場所から落下することで受ける怪我のことをいいます。「キャットフライングシンドローム」または「ハイライズ症候群」などと呼ばれることもあります。
猫の高層マンションからの落下事故が多発したことから、この名前がつけられました。

高層症候群と診断された約120頭の猫を対象とした調査によると、その「約60%が1歳未満の子猫」であることが分かっています。また、落下時の高さとしては「平均4階以上」で「暖かい季節に起こった」ということが共通していました。

残念ながら、猫の高層症候群のはっきりとした原因は明らかになっていません。
しかし、猫が日常的に経験しないレベルの高さを経験すると、遠近感覚をつかめなくなるためではないかと推測されています。

 

猫が高層階から落下する原因は?

猫が高層階から落下してしまう原因として多いのは以下が挙げられます。

  • 日なたぼっこしている時(寝ている時)に何かの音や気配を察知し、驚いて突然走りだす
  • 夢中で遊んでいて、自分が高い場所にいることを忘れてしまう
  • 高い場所から下へ飛び降りることへの恐怖心が薄れ、自ら階下へ飛び出してしまう
  • 発情期にある猫が、室外の猫に反応して飛び出してしまう

猫は音に敏感で、寝ていても人や動物などの気配を敏感に察知しやすい性質がある反面、1つのことに夢中になると、集中しすぎて周りに意識が向かなくなる傾向があります。
事故を防ぐためにも、飼い主はしっかり安全対策をとるようにしましょう。

 

高層症候群の猫への対策

猫への対策猫の高層症候群への具体的な対策はどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、3つの予防策をご紹介します。

 

 

 

 

 

窓を開ける時は猫の居場所を確認する

猫は日なたぼっこが大好きな動物です。猫が太陽の光を好むのは、体温調節のためであったり、皮膚病の予防であったりと、さまざまな理由があります。
太陽の日差しを感じられる“窓際”は、猫にとってはとても居心地の良い場所のため、そこでくつろいでいることも多いのではないでしょうか?
 
しかし「寝ているから大丈夫」と判断し、窓を開けてしまうのはとても危険です。
前述のとおり、猫は音や気配に敏感なので、窓が開いたらすぐに起きて突然走りだしてしまうこともあります。
そのため、窓を開ける時は必ず猫の居場所を確認し、もし寝ていてもなるべく他の場所に移動させるようにしましょう。

 

猫をベランダやバルコニーに出さない

高層階に限らず、一軒家の2階から落ちて怪我をしてしまう猫も多いため、上階へ自由に行けるようにしている場合、飼い主が窓の外に出る時は特に注意が必要です。
 
猫は好奇心旺盛で甘えん坊な性質の子が多いため、飼い主がベランダやバルコニーに出ていると、後を追ってしまうこともあります。
そのため、飼い主がベランダなど窓の外に出る時は、猫をケージに入れておくか、猫を別の部屋で待機させておくようにしましょう。
猫がベランダやバルコニーに出ないように工夫するだけで、落下事故は防げます。

 

窓やドアの隙間をなくす

窓や網戸を閉めていたつもりでも、ちょっとした隙間を見つけたら、器用に爪を引っ掛けて自分で扉を開けたり、すり抜けて出て行ったりしまうことがあります。
そのため、ドアや上階の窓は半開きにせずカギをかけて閉めておく、また、空気の入れ替えなどで窓を開ける時は、必ず網戸を隙間なく、しっかりと閉めるようにしましょう。

 

おわりに

今回は、猫の高層症候群の概要やその予防策についてご紹介しました。
猫は運動神経が良く、高いところにも上手に登っていける子も多くいます。また、1日の大半は寝ていることが多い睡眠好きな動物でもあるため「ぐっすり寝ているから窓を開けても飛び出さないだろう」と飼い主としては思いがちですよね。
しかし、その判断が高層症候群につながってしまうこともあるため、猫の運動能力を過信せず、特性としっかりと把握したうえで、家の安全対策を行うようにしましょう。

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