ペットアロマテラピーとは?犬にアロマオイルを使うときの使用法や注意点
「ペットアロマテラピー」という言葉を聞いたことがありますか?人間ではなくペットに対して行う「アロマ/香りを使ったリラクセーション」のことで、最近興味を持つ方が増えてきました。しかし、犬は人間より香りに敏感なため「人間と同じように使えるの?」と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
今回は、犬にペットアロマテラピーを行う際の方法や注意点をご紹介します。
アロマテラピーとは
好きな香りを嗅いだら、気分が明るくなったという経験はありませんか?香りは神経と直接つながっているため、五感の中でも心身に影響を与えやすいといわれています。
アロマテラピーはヨーロッパで民間療法として取り入れられてきた歴史があり、フランスやイギリスでは現在でも医療現場で取り入れられているようです。
アロマテラピーに使用するオイル
アロマテラピーに使用されるのは、植物から抽出された100%天然の「エッセンシャルオイル(精油)」です。アロマオイルとよばれることもありますが、正式にはエッセンシャルオイルになります。
体調や気分合わせたエッセンシャルオイルの香りを嗅ぐことで気分がリラックスし、体のこりや緊張をほぐすといわれており、ラベンダー、ゼラニウム、オレンジなどのオイルがよく使われています。
人間の場合、エッセンシャルオイルを「キャリアオイル」といわれるオイルで希釈してマッサージに使ったり、バスソルトに混ぜて入浴時に使ったり、水やアルコールと混ぜてディフューザーで香りを楽しんだりすることが一般的です。
このアロマテラピーは、人間だけでなく、ストレスの多い犬や神経質な犬にもリラックス効果があるとされ、「ペットアロマテラピー」とよばれています。
犬にペットアロマテラピーを行う際の注意点
犬は最大で人間の1億倍もの嗅覚を持ちます。自分でペットアロマテラピーを行う場合は、使い方や時間、濃度などに注意して使いましょう。
犬に使ってはいけないエッセンシャルオイルがある
犬に使ってはいけないとされているアロマオイルがあります。例えば、クローブ、タンジー、ワームウッドなど、もともと防虫効果の高いハーブから採れる精油です。そのほか、アニスやバジルなどフェノール系の香り、強心作用の強い香りも犬には使えません。
ペットアロマテラピーに使えるオイルとしては、ラベンダー、ゼラニウム、カモミールなどが一般的です。
エッセンシャルオイルの使い方
エッセンシャルオイルは有用成分が高濃度に凝縮されていますので、使用する際はエッセンシャルオイルをアルコールや水、キャリアオイルなどで必ず希釈します。原液のままでは使いません。人間の場合、推奨される濃度は0.5~1%程度です。
ペットアロマテラピーは、ラベンダーやユーカリを使った防虫スプレー、ディフューザーやルームスプレーを使った芳香浴などでよく利用されていますが、いずれも人間より濃度を薄くした0.2~0.3%前後が望ましいでしょう。オイル1滴が0.05mlですので、例えば20mlの水で防虫プレーを作る場合、1滴が目安です。
アロマテラピーを行う際の注意点
合成されていない100%天然の「エッセンシャルオイル(精油)」を使用してください。また、アロマオイルを購入する際に成分を確認することはもちろん、禁忌とされていないエッセンシャルオイルであっても、犬が香りを嫌がるようであればすぐに中止します。また、ディフューザーやルームスプレーを使った芳香浴でも、人間のように何時間も香りを嗅がせる状況を避け、15分~30分程度で切り上げましょう。
おわりに
ペットアロマテラピーに興味を持つ方が増えていますが、犬がその香りを嗅いで気分が良さそうであるかどうか、飼い主は犬の様子を見て判断する必要があります。犬も飼い主もストレスを解消してリラックスできる香りを探してくださいね。また、ペットアロマテラピーを病気の治療目的に使うことはしないでください。犬の体調に関して少しでも心配なことがあれば、かかりつけの獣医さんに相談しましょう。
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