陣痛から出産まで、きちんとサポートしたい。猫の妊娠の前兆とは
もしも飼い猫が妊娠したら、新たな命が誕生するまで責任を持って面倒を見てあげましょう。飼い猫の妊娠・出産を望んでいる方は、猫の妊娠の前兆をきちんと理解し、出産までの準備を整えてあげてください。
今回は、猫の妊娠から出産についてご紹介します。
知っておきたい、猫の妊娠の前兆
猫は約60日の妊娠期間を経て出産します。その間、母猫の体には妊娠の前兆としてさまざまな変化が起こります。飼い猫の妊娠・出産を望む場合は、このサインを見逃さないようにしましょう。
妊娠してから20日~30日程度経つと、乳房がふくらみはじめ、乳首がピンク色に変化してお腹も徐々に大きくなってきます。この間に食欲が落ちることも。さらに、運動量が低下し、あまり動かなくなることもあります。これらが猫の妊娠の前兆としてみられる変化です。
ただし、実際には妊娠していないにも関わらず、まるで妊娠しているかのような変化が表れる「偽妊娠」のケースも稀にあります。偽妊娠では、母乳が出たり、妊娠した猫に特有の行動を見せたりすることもあるようです。飼い猫の妊娠に心当たりがないのに妊娠の前兆が見られる場合は、動物病院で獣医師の診察を受けさせてあげましょう。
猫が妊娠したら準備しておきたいこと
猫が妊娠したら、きちんと出産できるように家でサポート態勢を整えておきましょう。お腹にいる子猫の状態を確かめるために、あらかじめ動物病院で検査を受けておくと安心です。
生まれてくる子猫の「その後」を考える
それから、猫の出産が決まったら、産まれてくる子猫を飼う準備をしたり、子猫の引き取り先を考えたりしておきましょう。子猫が産まれたあとに「やっぱり飼えない」と考えはじめても遅いのです。飼い主が責任を持って子猫のその後をサポートする必要があります。
出産に備えた準備
猫の妊娠から出産までの期間は、個体差はありますが、約2ヵ月(60日)前後。妊娠が分かり次第、出産できる環境を整えておくのが大切です。まずは猫が出産するための場所を確保してあげましょう。猫にとって居心地の良い大きなダンボール箱を用意し、中に清潔な毛布を敷いてあげてください。
また、飼い主が猫の出産の知識をつけるとともに、心の準備をしておく必要があります。あとは、新しい家族が増えるまでの間、母猫を温かく見守ってあげましょう。
ただし、難産をはじめとした緊急事態が起こる可能性はゼロではないため、獣医師による処置が必要となる場合があります。万が一の場合に備えて、すぐに動物病院へ連れて行ってあげられる状態にしておくと安心です。
猫の陣痛がきてから出産まで
猫の陣痛が始まると、30分ほどで出産が始まります(猫によっても異なります)。陣痛が60分を越える場合には難産が疑われますから、動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
子猫は、15分~30分に1匹くらいのペースで産まれてきます。この時、母猫が誤って子猫を下敷きにしてしまうといったトラブルも想定されるため、注意して見守ってあげましょう。
また、生まれてきたばかりの子猫は羊膜に覆われており、多くの場合は母猫が羊膜をなめ取って子猫が呼吸できるようにします。しかし、母猫が羊膜をなめ取ってくれない場合は、飼い主の手助けが必要なことも。そのようなケースの処置について、事前に獣医師からアドバイスを受けておくと安心でしょう。
おわりに
飼い猫が妊娠したら、様子を注意深く見守り、出産のための環境を確保してあげましょう。また、猫の出産は基本的に母猫に任せるのが大切ですが、困った場合はすぐ動物病院に連絡できるようにしておくことも忘れないでください。
飼い猫の妊娠・出産に不安を抱える飼い主も多いと思いますが、飼い猫が元気な子猫を産めるよう、飼い主として愛情と責任を持って適切にサポートしてあげましょう。
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