シーズーに多い病気について解説!保険加入も重要かも?
人気犬種のシーズーは性格もよく、人や他の犬にたいしてもフレンドリーであるため、二代目三代目もシーズーを飼うという方も多くいます。
可愛さあふれるシーズーですが、繊細な皮膚であることも多く、皮膚炎や外耳炎になることが多いです。
さらには、尿石症になりやすい傾向もあるため、オシッコのトラブルも多いと言えます。
また短頭種の特徴から、つぶらな瞳が可愛いのですが、目に傷ができたり、炎症が起きるリスクも高いです。
シーズーはその魅力とともに繊細な面も多い犬種ですので、正しい知識をもっておきましょう。
シーズーは人気犬種
シーズーは人懐こい性格や、仕草の可愛さ、愛らしい様子などからも解るように、常に人気の犬種です。
また、一頭目がシーズーだった家庭では、二頭目も三頭目もシーズーを家族に迎え入れるという方も多くいます。
シーズーを多頭飼育する方は多くないように感じますが、シーズーへの愛はとても深い方が多いです。
体格もだいたいは4㎏~9㎏の間で、小さすぎず大きすぎず、家の中でも飼いやすい大きさです。
この体重であればフィラリアやノミダニの予防薬料金も高すぎないでしょう。
シーズーは抜け毛が少ないことも特徴で、換毛期には抜け毛で大変!などということもなく、そこも飼いやすい点と言えます。
トリミングは必須な犬種ですが、そのために色々なカットで愛犬の可愛さを堪能できるとも言えるでしょう。
そんな家庭犬として100点に近いシーズーですが、動物病院へ通院する回数も多めである特徴もあります。
シーズーは皮膚が繊細
子犬の時はそうでもなくても、3-4歳あたりから皮膚トラブルが出てくるシーズーは多いです。
シーズーは皮膚から脂が多く出る、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の特徴を持っていることが多いためです。
なぜ脂漏性皮膚炎になるのかといえば、根底には皮膚の繊細さやアレルギーなどがあり、脂で皮膚を守ろうとしていると考えられています。
皮膚に多くの脂分があると、それを餌にしてマラセチア菌(酵母のひとつ)や、ばい菌が多くなってしまい、皮膚に炎症がおきてしまいます。
そのため、シーズーでは脂っぽい匂いや、皮膚のべたつき、皮膚の赤みやフケなどが増えて、痒みが強くなってしまうことがあります。
痒いというのは、犬にとってもとても不快な状態です。
悪化しないように常にケアしておかなければ、だいたいはどんどん悪化して、皮膚が黒く固く変化したり、毛が薄くなっていきます。
そうならないように低アレルゲンのフードに変更したり、皮膚にあった薬用シャンプーで頻度を多くして洗うことも多いです。
また痒みはシーズーの生活の質を低下させるので、痒み止めもきっちりと使用しましょう。
完治するような病気ではなく、繊細な皮膚の特徴をもっていることが原因のため、皮膚のケアは生涯続きます。
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シーズーは耳も繊細
耳の外側の耳介(じかい)と外耳道(がいじどう)も皮膚の一部と言えます。
そのため、皮膚が繊細なシーズーは耳も繊細です。
外耳炎が慢性化して、繰り返し通院しなければならないシーズーも多くいます。
耳は体表の皮膚よりも神経が多く、炎症による痛みも強烈です。
外耳炎が悪化すると、痒みや痛みも酷くなり、本人にはとても辛い状態になりますので、耳を気にしているかな?と気づいたらすぐに受診するようにしましょう。
外耳炎も完治するような病気ではなく、基本的にはケアを続けることが必要です。
それでも何度も繰り返し症状が悪化して通院が必要になります。
こちらも痒み止めのお薬で症状を軽減できることが多いので、飲み薬が処方されます。
また、耳に入れるお薬も処方されることが多く、痛みが強くないのであれば家でも治療できます。
ただし、むやみに耳に入れるお薬を使っていると副作用なども出るので、必ず獣医師の指示に従いましょう。
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シーズーは尿路結石も心配
オシッコの中に、結晶ができやすいという特徴もシーズーにはあります。
尿中に石が出来るのは、食べ物や飲水量、そして代謝という体質が主な原因です。
シーズーにはこの尿中に石ができやすい体質をもっていることが他の犬種に比べると多いです。
膀胱に石ができてしまって、しかも治療で溶けないタイプの石であることが多いために、男の子では尿道に詰まってしまうというリスクが高くなります。
そのため、膀胱結石が見つかった時には、基本的には膀胱切開(ぼうこうせっかい)といって、膀胱を切って開けて、石を取り出す手術が必要になってしまいます。
手術が適応になるかは、性別や石の大きさ、石の種類にもよります。
運よくご飯の変更や飲み薬などで溶ける石であれば、手術をしなくても済むこともありますが、シーズーは溶けない石である比率が高いので要注意です。
オシッコの検査は定期的に受けて、飲水量を増やすためにウエットフードも活用すると良いでしょう。
尿路結石も体質であるために、石が一度でも見つかった場合には、治療食を生涯続けていく必要があります。
シーズーは目も繊細
シーズーというよりは短頭種の品種ではみんなそうなのですが、目が相対的に大きく、でっぱりがちです。
そのため、目の表面に傷ができやすかったり、長毛種であるために毛が目に入りやすかったり、さらにアトピー体質で眼瞼にも炎症が起きやすいという印象があります。
目に炎症がおきると、痒いためにこすってしまって、目の表面に傷がついてしまうということを繰り返します。
高齢になると流涙量も減るためか、目の表面が乾燥しやすく、目ヤニも増えて炎症が慢性化します。
繰り返す炎症から緑内障になるシーズーも多いので、白目が変に赤い、目が痛そうという症状があれば眼圧を測ってもらいましょう。
目のケアは、目の周りの毛を短くして、目に毛が入らないようにすることや、体質からくるものであれば、抗アレルギー薬も使用して痒みを抑えます。
高齢では目が渇きがちなシーズーも多いので、人工涙液や角膜保護用の点眼液が処方されます。
シーズーには保険加入が必要か
病気が始まっていないうちから加入する必要があるのが保険なので、必要になるかどうかは誰にもわかりません。
ただ、シーズーは完治するような病気ではなく、体質からくる症状がとても多い犬種なので、もし発症してしまえば治療は一生涯です。
また、皮膚と耳と目のほかにも、心臓が悪くなるシーズーも多くなってきました。
長生きできることで増えてきていると言えますが、心臓病の検査と治療は高額になることが多いので費用の負担感は大きいでしょう。
そのため、シーズーだけではないのですが、元気なうちに保険加入しておけば検査や治療の費用負担は軽減できるでしょう。
まとめ
シーズーは愛される犬種で昔からずっと人気です。
家庭に入って家族になるのに適した素敵な特徴をたくさんもっています。
ただ体質からくる病気が多いのも特徴ではあるため、治療というよりはケアという考え方で病気とも付き合っていく必要があります。
それでも二代目三代目もシーズーを家族として迎える方が多いので、その特徴を解っていて、ケアの必要性が覚悟できている方が多いように感じますし、二代目では保険にしっかりと加入している方も多いです。
もしまだ初代のシーズーさんで、何も病気が無いという方は、皮膚や耳、目のチェック、そして定期的な尿検査を受けるようにしましょう。
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