保健所(シェルター)にいる犬猫を引き取りたい。必要な手続きや条件とは
犬や猫を飼い始めるとき、ペットショップで探すだけが動物を引き取る方法とは限りません。もしかしたら保健所に、あなたの愛を待っている運命の犬猫がいるかもしれないのです。今回は、保健所にいる犬猫を引き取りたいときの手続きや条件についてご紹介します。
保健所にいる犬猫の現状
家族から愛されながら一生を終える犬猫がいる一方で、悲しいことに、責任感のない飼い主に捨てられて保健所に保護される犬猫たちがいます。保健所にいる動物たちは、そこで引き取り手が見つからない場合動物愛護センターに持ち込まれ、3~7日保護された後にガス室や注射などで殺処分を受けることになります。
動物愛護センターに持ち込まれた犬や猫の引き取り手は、なんと全国平均でたった10.7%。残りのおよそ9割の犬猫が、殺処分されていることになります。犬や猫を飼うときには、大切な家族を最期まで責任を持って育てることを徹底し、このような悲しい運命をたどる犬猫たちを、少しでも減らせるよう努めることが求められます。
そしてこれから家族として新たにペットを迎えようと考える際には、ペットショップで犬猫を購入する他にも、保健所や動物愛護センターにいる犬猫を引き取るという方法があることを覚えておいてください。
保健所から犬猫を引き取る手続き
保健所や動物愛護センターから犬猫を引き取って里親になるには、2つの方法があります。1つは、保健所や動物愛護センターから直接、犬猫を引き取る方法です。もう1つは、里親募集を行っている民間ボランティア団体を利用して、犬猫を引き取る方法です。
保健所や動物愛護センターから直接引き取る場合は、まずは近くにある施設に足を運ぶか、電話やFAX、メールなどで面談の予約を行いましょう。面談の前までに、あなたの身分証明書や調査書、誓約書などの必要な書類を用意しておきます。面談に合格すると犬猫とお見合いができるようになりますが、都道府県によっては、お見合いの前に講習が義務づけられていることもあるため事前に確認が必要です。
里親募集を行っている民間ボランティア団体を利用する場合は、まず里親募集のホームページなどをチェックして、近くの保健所にいるシェルター犬・シェルター猫を探しましょう。その後は、それぞれの団体のルールに則って手続きを進め、犬や猫を引き取ってください。
犬猫を引き取るための条件
犬猫を引き取りたいという気持ちが固まってきたら、住まいのある都道府県で定められた、「引き取る人の条件」に目を通しておきましょう。
東京都の動物愛護相談センターでは、以下のような条件が定められています。
・東京都動物愛護相談センター主催の譲渡事前講習会を受講していること
・東京都在住で、20歳以上60歳以下であること
・現在、犬や猫を飼育していないこと
・家族に動物によるアレルギーの心配がないこと
・動物を飼うことを家族全員が賛成していること
・最期まで責任を持って飼いつづけることができること
・経済的・時間的に余裕があること
・動物に不妊去勢手術による繁殖制限措置を確実に実施できること
・集合住宅又は賃貸住宅の場合は規約等で動物の飼育が許されていること
人によっては、残念ながら条件から外れてしまい、引き取りができない可能性があるかもしれません。もしもお住まいの都道府県で定められた条件に合致するのであれば、面談の申し込みをしてみてください。シェルターで待っている犬猫たちも今まさに、処分の危機にさらされているのです。
おわりに
今回は、保健所にいる犬猫を引き取りたい方のために、引き取りに必要な手続きと条件についてお伝えしました。たくさんのシェルター犬やシェルター猫たちが、今日も引き取り手が現れるのを待っています。これから動物を飼い始めるなら、このような悲しい運命を辿る犬猫たちを自分の手で絶対に増やさないとともに、ペットショップで購入する以外にも新しい家族を迎える方法があるのを、ぜひ心に留めておいてください。
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